ドアノブにいたるまでリファイン!アオシマ製プラモ「MA61セリカXX」を後期化!! 後編【モデルカーズ】

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細部デザインの変更でエグみと迫力を増す

スペシャリティカーとして成功を収めた初代セリカは1977年にモデルチェンジ、二代目・A40型系へと進化した。このセリカの派生車種として、ノーズを延長し直列6気筒エンジンを載せて生まれたのが、初代セリカXX(海外名スープラ)である。

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そして1981年7月、セリカと共にセリカXXもモデルチェンジを行い、二代目へと移行した。このセリカは型式で言うとA60型系であるが、二代目XXはMA61とGA61の二種に大別されるので、A61型系ということになる(型式名最初のMとGが搭載エンジンを示す)。初代同様ボディ形式はリフトバックのみだが、セリカのポップアップ式に対し、XXではリトラクタブルライトを採用。ホイールベースはセリカの2500mmに対しセリカXXでは2615mm、全長ではセリカ4435mmに対しセリカXXは4660mm。

搭載エンジンは、同年2月に先にデビューしていた初代ソアラと同じ、直列6気筒DOHC 2.8Lの5M-GEU(170ps)が、まず筆頭に挙げられる。このユニットを積む2800GTをイメージリーダーとし、5ナンバー・モデル用には直6 OHC 2Lの1G-EU(125ps)を採用。こちらには上からG、S、Lの各グレードが設定された。サスペンションは前ストラット/後セミトレーリングアーム。また、足周りのセッティングをロータスが担当したのも話題となった。このためCMなどにはコーリン・チャップマンが出演していた。

1982年2月にはターボ・エンジン搭載車が追加された。これはM型にターボを装着した直6 OHC 2LのM-TEU(145ps)で、グレードはGとSが設定されていたが、ミッションは4速ATのみとなる。さらに同年8月にはようやく2Lにもツインカムが登場。直6 DOHC24バルブ 2L の1G-GEU(145ps)搭載モデルが加わったのだが、グレードは2000GTのみの設定で、ミッションはターボとは逆に5速MTだけが組み合わされていた。

そして1983年8月、マイナーチェンジを行い後期型へ移行。フロントはバンパーのウィンカーが側面まで回り込む形となり、リアハッチとリアバンパーはブラック仕上げからボディ同色に変更された。エンジンラインナップは前期と変わらないが、5M-GEUは最高出力を175psへとアップ。M-TEUにはインタークーラーが装着され、こちらも160psへとパワーアップしている。グレード構成は、最廉価モデルのLが落とされた以外、目立った変更はなかった。

そして1986年2月に2度目のモデルチェンジを行ったのであるが、このとき日本国内モデルもスープラへと車名を改めた。これは同時に、ベースがセリカではなくなった時でもあった。

1980年代の匂いを今に伝える簡素なキット
さて、ここでお目にかけているのは、アオシマ製1/24スケール・プラモデルの前期型XXを後期型へと改め、ボディの基本プロポーションなどにも改修を施した作品である。前編の記事(下の「関連記事」参照)で作例の作者・北澤氏が述べている通り、A61セリカXXのプラモデルは数多いが、いずれも前期型のキット化であった。

アオシマのセリカXXは、他社のキット化と同様に実車が新車だった当時にリリースされたものである。当時のアオシマは、モーターライズとリアルなシャシーを両立させ、さらにオプションパーツを多数セットするという、チューニングカー・シリーズで一世を風靡していたが、このセリカXXは、それよりも簡素なキット内容であった。シャシーやインテリアもそれなりの再現がなされるが、さほどモールドが細かいというわけではなく、オプションパーツもコンポが付く程度である。

これは当時のスポーティな新車をキット化したスペシャリティカー・シリーズの一作となるもので、同シリーズにはこのセリカXXの他、初代ソアラやR30スカイライン、RT141コロナなどがラインナップされていた。いすゞピアッツァも予告されていたが、このキット化は実現せずに終わっている。このシリーズはチューニングカーの800円に対して600円と、価格も廉価であった(いずれも当時の価格)。ソアラはコロナとシャシーやインテリアを共用しているので、室内の様子が実車とは少々異なる。このため作例はマイクロエース製XXのパーツを移植することで対処した。

R30スカイラインは『西部警察』仕様へと改修されたのだが、ソアラとセリカXX、そしてコロナの金型はそのまま生き残り、時を経て「ザ・モデルカー」シリーズに編入され、キットは現在も入手可能である。現在のアオシマ製セリカXXは、2800GTと2000GT、そしてGターボの3つのグレード用のデカールが付属する点も嬉しい。作例のようにボディ形状に手を加えたり、あるいは何もせずそのまま制作したり、あるいはまた他社のキットと組み合わせたりと、色々な楽しみ方ができる好キットである。

作例制作=北澤志朗/フォト=服部佳洋 modelcars vol.286より再構成のうえ転載

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2023/03/26 17:40

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