【Tipo】新社会人にオススメ!! 予算100万円前後から始めるTipo的趣味車ライフ『フィアット・パンダ編』

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二十歳前後の新社会人がクルマを買うなら、何がいいだろう? 予算100万円前後、せいぜい120万円までで、新生活を楽しめて、長いカーライフのスタートに相応しい、そんなチューコ車を、渡辺敏史さんに聞いてみた。

100万円前後から始める趣味車ライフ

この春から晴れて仕事に就くという皆さん、ご就職おめでとうございます。近頃は若者のクルマ離れと言われて久しいですが、こんなクルマ好きのためのサイトを見てくださっている新社会人の皆さまには通勤でも休日でも存分にクルマを楽しんでいただきたいということで、今回は僭越ながら拙方が予算100万円前後で手に入るおすすめ中古車をセレクトしてみました。

まぁその顔ぶれをみて、ちょっと地味じゃね? とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。もちろん映えのいいスポーツカーを予算オールぶっ込みで買うというのも正しき漢の道のような気もします。

が、そんな窮屈で独善的なクルマはオッさんになれば幾らでも乗れるのも確かです。実際、僕の周りで狭っ苦しいクルマに乗ってる同年代は家族もドライブに付き合ってくれず、週末にピンで走りに行く連中ばかり。嫌が応にもそういう時は誰にでもやってきます。

社会人になって初めてのクルマとあらば、友達や彼女と過ごす時間も大事です。であれば、そのお供となるクルマは積載力や居住性、経済性も重要でしょう。その上で持って嬉しい走って楽しい、そんなタマを探してみました。

小さくてもクルマの楽しさ全部乗せ

1980年から2003年まで20年以上も製造された初代パンダ。

まずはなんといっても小型車の鑑、フィアット・パンダです。ミニマリズムの極致と評しても大袈裟ではないだろう内外装の清冽な設え、何の変哲もないのに乗ってみればやけに回りたがるエンジン、飄々と曲がる軽やかさを持っていながら、まろやかな接地感に支えられた安心度の高いドライブフィールと、メカニズム的には何の変哲もないのにいつまでも運転していたくなる魅力をいくつも備えています。

取材に供したのは初代パンダのセレクタ、つまりCVTです。もちろんパンダは基本MTで乗ってもらいたい。でも、せっかくこの姿形が気に入ったのなら、AT免許だから諦めるというのは勿体無いと思います。こんなクルマ、代わりはありませんから。

【写真12枚】小さくてもクルマの楽しさ全部乗せ、フィアット・パンダの詳細を写真で見る

セレクタは今回超久し振りに乗って、意外なほどダイレクトなCVTのリンケージ感にちょっと驚かされました。そのぶん現在のCVTほどシームレスなトルクの増減感はありませんが、その癖もまた楽しい。程度の割には価格もこなれてるという点でも、セレクタを選ぶ意味はあるかもしれません。

ちなみにパンダは初代でなければ意味がないかといえば全然そんなことはありません。2代目そして現行と代を追うごとに実用性や快適性も向上してますが、一方でエンジンをぶん回してひっちゃきに走るのも楽しい。形は違えどパンダの、そしてイタリア車の美点は十分堪能できます。MTでオンロードドライブを楽しむなら2代目の100PS、ドライブの最中にアウトドアも走りたいなら現行の4×4を狙うのもあり。予算に応じて様々なチョイスがハズレなしで楽しめます。

(後編に続く)

【Specification】95年式フィアット・パンダ・セレクタ
■全長×全幅×全高:3405×1510×1485mm
■ホイールベース:2165mm
■トレッド(F&R):1260mm
■車両重量:740kg
■エンジン:直列4気筒SOHC
■総排気量:1108cc
■最高出力:50PS/5250rpm
■最大トルク:8.6kg-m/3000rpm
■サスペンション(F/R):ストラット/リジット
■ブレーキ(F/R):ディスク/ドラム
■タイヤ(F&R):155/65R13
■中古販売価格:78万円(取材時)

撮影:佐藤亮太 協力:コレツィオーネ ティーポ361号より転載

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2023/03/23 11:30

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