日本と同じで白が一番人気なの!? ドイツ人の好きなボディカラーは?【池ノ内ミドリのジャーマン日記】

ドイツで一番多いのはグレー/シルバー系!

少しずつ日没時間が遅くなり、春が近づいてきた感じがしますが、急に積雪があり真冬の寒さを感じる日も少なくないミュンヘンです。早朝にご近所さんがガリガリガリと通勤前に凍り付いたクルマの窓の氷や霜取りをしている音で目が覚めるのも雪国の冬の風物詩です。

オリンピック公園も一晩で雪景色に変身。

ところで、みなさんは何色のクルマにお乗りでしょうか? 現在の私の愛車はサンセットオレンジ(メタリックのダークオレンジ)ですが、その前の2台は赤色のクルマを所有していました。色の好みは人それぞれですが、次に買い替えるなら、私はまた赤色のクルマにしたいと思っています。
2022年にドイツ国内で新車販売された『色』の割合が発表となり、興味を持ちました。愛車の『色』を選ぶ際には、私のように単なる趣味や好きというだけで選ぶ人もいれば、リセールの事を考える人、特別限定カラーが欲しい等、様々な理由があるでしょう。

ミュンヘン市内の住宅地に駐車されているクルマは定番カラーが多い。

ドイツ国内を走るクルマは見る限り、暗い色が多い気がしていたのですが、やはり一番多いのがグレー/シルバーで30.6%! その次に多いのが黒で26.4%だそうです。そして日本人が好きな白は20.5%。意外と多く見掛ける青が10.5%、私の好きな赤は5.8%、緑が1.7%、私の現在の愛車はオレンジで1.1%、その他が3.9%だそうです。シルバーのクルマを所有していた事もある私ですが、汚れがあまり目立たないので便利でした(笑)。日本では何色が一番多いのでしょうか。そちらも気になりますね。

近所の幹線道路も定番カラー率が高い。

私の記憶では10年数年前のドイツでは白いクルマは皆無だったように記憶していて、調べてみたところ白は2006年には僅か1.6%だったそうですが、いまやドイツで選ばれる三大カラーの一色になりました。日本では昔から人気の白だけに、私にとっては白いクルマ=日本だったのですが、いまやドイツでも頻繁に見掛けるようになりました。ちなみに、この2006年にはグレーが42.2%も占めていたかと思えば、1990年~93年のドイツでは赤系の色が一番多く売れたそうで、それにもビックリです!
一方で、日本で販売されている日本車のように、やさしいパステルカラーのクルマはごく少数ですし、たまにイタリア車やフランス車の特別色で販売されるくらいなので、街角で見掛ける事もかなりマレな存在です。ヨーロッパ人にはパステルカラーはあまり好まれないのでしょうか?

カラフルなクルマが好きな私には寂しいくらいに定番カラーが多い。

一方で、2022年にドイツで最も売れたモデルはなんでしょうね。日本だとN-BOXが不動の位置付けだとか⁉
ドイツで2022年に売れたクルマはVWゴルフ!それに加え上位3位をVWが独占しています。その上、2022年だけでなく、もうかなり長年に渡ってドイツではゴルフが最も売れたクルマなんですよ。さすが社名の由来になった『大衆のためのクルマ』!みんな大好きゴルフです。
トップ10のランキングは以下の通り。意外な結果に驚いた方もおられるのではないでしょうか?
1位:VWゴルフ
2位:VWティグアン
3位:VW T-Roc
4位:フィアット 500
5位:オペル コルサ
6位:MINI
7位:VW パサート
8位:フォード Kuga
9位:BMW 3シリーズ
10位:テスラ モデルY

私が住むミュンヘン市内は狭い道路が多い上、駐車場も狭いのです。おまけに狭いところに縦列駐車をしなければならない事も多いので、確かにコンパクトなクルマは非常に重宝します。ご近所さんにも必ずゴルフやフィアット500は数台停まっています。しかも、日本と違うところは、これらのコンパクトカーの大半がいまもマニュアルという事!
したがって、若い女性もおばちゃん、おばあちゃんもマニュアルを運転しており、さっと縦列駐車をこなす姿はカッコイイですね。私といえば、ダサダサのオートマ専用免許なのです(笑)。

第8位のフォードですが、ドイツにはアメリカ産ではなくドイツで開発・製造販売する車両があります。車両価格もお手頃で、デザインや性能はドイツ人好みの目線で作られている事もあり人気メーカーのひとつです。そして、第10位にランクインしたテスラ モデルYは時代を感じますね。まさかの電気自動車がトップ10に入るとは誰が予想した事でしょう。確かにコロナ禍やウクライナの戦争を経て、燃料コストが大高騰するドイツではこの2~3年で一気に電気自動車を見掛ける機会が増えました。
最近は少し落ち着きレギュラーで1.80ユーロ前後(約260円)ですが、昨年は約350円までに高騰した事もあり、電気自動車への関心があがった事もあるでしょう。また、ドイツ政府のエコカー補助金の優遇額が2023年から大幅に下がるという事もあり、昨年末の11月12月に一気に購入が増えた事もあるようです。

雪が降ったり、春めいたり忙しい気候のミュンヘン。

テスラはベルリン郊外のブランデンブルグに巨大な工場を建設し、2022年3月から稼働をしており、1周年を迎えます。その名も『Gigafactory』、ヨーロッパにある唯一のテスラ工場です。テスラのドイツ進出に関しては長年賛否両論がありましたが、1万人以上の新規雇用をもたらした上、州や国の税収入も増えます。ドイツ製のテスラがデリバリーされているとなると、以前よりは偏見が少し減るのかも知れませんね。いまではモデルYはこのベルリン工場で1週間に4千台が製造されているそうですよ。

「ドイツ御三家やポルシェはドイツでは安いの?」、「やっぱりBMWはカローラ並みに安くてみんなが買えるの?」という質問をいまだに日本人の方から受ける事が年に数回はあります(苦笑)。
消費税(19%)や為替の関係で日本よりも高額な場合がありますし、コロナ禍では新車のデリバリーが遅れたせいで中古車価格が高騰しましたが、中古車市場はコロナ禍以前も強気なドイツなだけに、ドイツ車の中古や新古は日本の方がお買い得かと思いますよ。

この記事を書いた人

池ノ内 ミドリ

武蔵野音楽大学および、オーストリア国立モーツアルテウム音楽院卒業。フリーランスの演奏家を経て、ドイツ国立ミュンヘン大学へ入学。ミュンヘン大学時代にしていた広告代理店でのアルバイトがきっかけでモータースポーツの世界と出会い、異色の転身へ。DTM、ル・マン/スパ/ニュルブルクリンクの欧州三大24hレースを中心に取材・執筆・撮影を行う。趣味は愛車のオープンカーでヨーロッパのアルプスの峠をひたすら走りまくる事。蚤の市散策。

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