ボクらのヤングタイマー列伝:第30回『BMW初代7シリーズ』流麗なスタイルで人気の高い初代6シリーズ? いえいえ!! セダンの7シリーズです!!

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遠藤イヅルが自身のイラストともに1980年代以降の趣味車、いわゆる”ヤングタイマー”なクルマを振り返るという『ボクらのヤングタイマー列伝』です。今回はドイツ車で、まだ取り上げたことのないBMWと決めたところ、ありました! この連載らしい大穴! というわけでまさかの!? 初代7シリーズですヨ!

ボクらのヤングタイマー列伝第29回『ホンダ・コンチェルト』の記事はコチラから

メジャー車種の”その前が実はよくわからない”のはドイツ車の特徴でもあります!

BMWの旗艦セダンといえばいうまでもなく『7シリーズ』ですよね。現行型のG11/12型は2015年に登場した6代目で、メルセデス・ベンツSクラスやアウディA8などと高級セダン市場での覇権を争っています。

そんな7シリーズですが、「初代ってどんなの?」と聞かれてもあまりピンとこないかもしれません。初代3シリーズ(E21)や6シリーズ(E24)は容易に思い出せると思うのですが……。ということで、今回1980年代のBMWから今回はあえて、初代7シリーズ(E23:1977~1986年)をチョイスすることになりました。

ということでE23ですが、そのカタチはズバリイラストを見ていただければと。あー! これ!という方、ううむ知らない! という方、日本でも7シリーズをメジャーに引き上げた2代目(E32)と勘違いした! という方などいらっしゃるのではないでしょうか。E23は、流麗なスタイルで未だに高い人気を誇る初代6シリーズのセダン版そのものと言っていい姿。角度強めの逆スラントノーズや全体のフォルム、各部ディテールに強い近似性を感じさせます。それ以外での大きな外観の差は4灯式のヘッドライトが外側の径が大きいのがE23の特徴でしたが、北米仕様とそれに準じた日本仕様では同サイズになってしまっており、E23の持っていた精悍さが少々失われていてちょっと残念でした。

登場時のエンジンはすべて直6で、2.8リッターの『728』、3リッターの『730』、そして3.2リッター+インジェクションの『733i』でスタートしましたが、1979年にはすべてインジェクション化。その際に730はドロップ、733iは『732i』に改称(!)するとともに新たに『735i』と『745i』を追加しています。745iは4.5リッターではなく、3.2リッター+ターボでした(のちに3.5リッター+ターボに進化)。1982年頃にはマイチェンでキドニーグリルを大型化するなどの変更を行いました。ちなみに僕の父が1980年代末頃633iに乗っていたので個人的にE23の存在は大いに気になり、カタログを食い入るように見ていました。でも好きだったのは2代目5シリーズ(E28 )でしたが(笑)。

ところで、”7シリーズの前は?”という話になると。これまた一気に”うーん……”となります。前身はいわゆるE3系と呼ばれる大型セダンでした。車名が排気量そのままだったので覚えにくかったですよね。”マルニ”が3シリーズになったのは有名ですが、こんな風にメジャー車種の”その前が実はよくわからない”ということが多いのはドイツ車の特徴でもあります。この連載では今後も、”その前”を紹介できたらと思っています!

カー・マガジン485号より転載

この記事を書いた人

遠藤イヅル

1971年生まれ。東京都在住。小さい頃からカーデザイナーに憧れ、文系大学を卒業するもカーデザイン専門学校に再入学。自動車メーカー系レース部門の会社でカーデザイナー/モデラーとして勤務。その後数社でデザイナー/ディレクターとして働き、独立してイラストレーター/ライターとなった。現在自動車雑誌、男性誌などで多数連載を持つ。イラストは基本的にアナログで、デザイナー時代に愛用したコピックマーカーを用いる。自動車全般に膨大な知識を持つが、中でも大衆車、実用車、商用車を好み、フランス車には特に詳しい。

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