これぞアメリカン! 狭小地であってもパーフェクトを追求した、ハーレーを収めるガレージハウス【ガレージライフ】

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使われなくなった生家を元にガレージハウスへと建て替える計画は、約16坪という限られた敷地にガレージ+2世帯住宅というミッション・インポッシブル!

縦方向に伸ばすことで、実現した狭小ガレージハウス
東京都23区内でも下町と呼ばれるエリアは、昭和初期に建てられた長屋づくりの住宅が今も多く残っている。ここで紹介するガレージハウスも元々はそのひとつだったという。施主はR・OさんとMさんのご兄弟。それぞれ独立されており、別々な家に生活していたのだが、ご両親が亡くなられて使われなくなった生家の活用方法を相談した結果、二世帯住宅として建て替えることとなった。

ただし、そのベースとなるのはもともと長屋の一角だった物件であり、敷地も16坪弱という狭小地、さらに弟であるMさんはハーレーをはじめ数台所有するバイクを収めるガレージも欲しかった。そのような希望を叶えてくれる建築家を探し求めて出会ったのが、狭小ガレージハウスを得意とする「設計工房」だった。

「以前借りていた賃貸バイクガレージはバスに乗っていかなければならなく不便でした。なのでガレージハウスというのは絶対条件でした。さらにゆくゆくは兄も住むことを考え、二世帯住宅とするということもありました。こういった要望は一般的なハウスメーカーでは叶えてくれないと思っていたので、設計工房にお願いしたのです」とMさんは話す。

2、3階はそれぞれプライベートルームとした2世帯スタイル
ガレージフロアとなる1階は土間コンクリートとされ巨大な体躯をほこるハーレーのほか、数台のバイクや自転車、さらにカウンターなども設置されている。ポイントとなっているのは坪庭が設けられていることで、至近距離に住宅が隣接しているにも関わらずガレージ内に外光を採り入れることに成功している。ガレージの奥にはストレージスペースと兄であるRさんの趣味であるギター演奏を楽しむためのスタジオルームが用意されている。

1階の最奥部まで進むと螺旋階段が設置されており、それを上ると2階のRさんの住居、3階のMさんの住居、そしてロフト+屋上へと繋がっている。狭小物件の多くに見られる縦方向にフロア面積を稼ぐという手法が取られているのだ。

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2階のRさんの住居に足を踏み入れると、思っていた以上に余裕を持った空間が広がっていた。そこにはコレクションするギターをはじめオーディオ類などが置かれており、趣味のものがすべて集められた大人の遊び部屋という雰囲気だ。レイアウト的にはキッチンを含めたワンルームタイプだが、必要にして十分だ。さらに面白いのはランドリールーム内に中間フロアが設けられており、そこを書斎とされていることだ。なぜだか狭い空間というのは落ち着くものなので、こういった遊び心はどんな住まいに取り入れても良い。

ロフトとされている最上階は、今後手を加えて共有リビング的な使い方も考えているそうだ。ルーフバルコニーからは都内の花火大会や富士山も望むことができ、天気の良い日にはバーベキューも楽しんでいるという。限られたスペースでありながらも、快適かつ趣味性の高いライフスタイルを実現しているO邸は、ガレージハウスのひとつの理想形といえるものである。

◆Planning Data
 施 主 :R・Oさん、M・Oさん兄弟
 家族構成:兄弟2人
 所在地 :東京都
 竣 工 :2018年6月
 敷地面積:52.9平米 16坪
 延床面積:84.24平米 25.5坪
 ガレージ部面積:17.82平米
 構 造 :木造軸組工法
 外装/内装仕上げ:サイディング/クロス
 愛 車 :2018年式 ハーレーダビッドソン・ロードグライドCVO
 設計・施工:設計工房/Arch-Planning Atelier
 東京都品川区西五反田2-18-3 グレイス五反田405
 Phone: 03-6420-3408  http://www.sekeikobo.com/

◆Owner’s check
 ・我が家のここがお気に入り
 コンクリート打ち放しのガレージフロアと坪庭が気に入っています。
 ・ちょっと失敗
 想像以上にガレージ内の湿度が高いので、除湿器を置いています。
 ・これらからの夢
 坪庭に植えるための草木を色々と選定しています。
 ・読者へのアドバイス
 自由な発想で、思い切り楽しむことが大切です。

『GarageLife American Vol.9』掲載

photo & text / Dan KOMATSU(小松 男) 

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2022/11/23 11:15

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