プラモで楽しむシルキーシックス!フジミ製「E34型BMW M5」をエンジン再現アリで作り込む【モデルカーズ】

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世界最速だったメーカー純正チューンド・サルーン

BMWの中核車種である5シリーズ・サルーンをベースに、BMWのモータースポーツ部門M GmbHが開発した特別仕立てのスポーツサルーンがM5だ。1988年に登場したE34型M5はその2代目にあたる。

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この2代目M5は3.6L 直列6気筒DOHCエンジンを搭載し、強化サスペンションと専用エアロパーツで武装していた。初期型のホイールは17インチで、高速走行時のドラッグを押さえブレーキダストを効率良く排出するホイールカバーを装着。1993年には排気量が3.8Lに拡大されホイールカバーが廃止となり、1994年にはホイールが18インチに拡大され、6速MTを採用。また、キドニーグリルがワイド化されたのも後期モデルの特徴だ。

タミヤのM635CSiからエンジンを流用!
さて、ここでお見せしているのは、フジミ製1/24スケール・プラモデルのE34型M5を完成させた作品だ。フジミの5シリーズは1989年頃にリリースされたもので、シンプルなプロポーションモデルである。元々ノーマルの535iとして設計され、あとからM5やアルピナ、ハルトゲ、シュニッツァーなどのバリエーションがデカール替えで追加された。ボディのプロポーションはなかなか良いが、細部のモールドが535iのままなのでM5らしさはいささか乏しい。また前後ともバンパーの合わせがイマイチなのに加えて、側面のプロテクトモールの造形が少々ぎこちないのが残念だ。

インテリアは少々大味な作りだが、フロントシートはレカロ風のスポーツタイプ、リアシートはセパレート2座と、M5にするには好都合。シャシーはY31セドリック/グロリアやGX81マークⅡなどと共通の、前輪ステアが省略された金属シャフト貫通式で、元々はメルセデス300CEのパーツだったようだ。ホイールは無難なBBSだが、サイズがちょっと小さめか。作例はM5専用のチンスポイラーとサイドスカートをプラ板で自作、リアバンパースカートもキット部品を削り込んで実車の印象に近づけている。エアロカバー付きホイールは市販の別売ホイールを2種類用意して改造し、組み合わせて再現。車高も2mmほど下げて、メーカー純正チューンドカーならではの迫力を表現した。

そして今作例のハイライトが、タミヤのM635CSiから流用したエンジンの搭載だ。タミヤのエンジンは3.5LのM88型で、M5の3.6リッターS38型とは別物だが、S38はM88をベースに開発されたもので、ヘッドカバーや吸排気系のレイアウトが瓜二つなのだ。厳密に言えばプラグコードの取り回しやエアクリーナー形状などが異なるが、そこは雰囲気重視ということであえて目をつぶった。

エンジンベイの基本形状はフジミのシャシーのままだが、フードを切り離してスカットル隔壁を増設、バッテリーやコントロールユニット、リザーバータンクなどの周辺補機類を自作して、1990年代のドイツ車らしいギッシリとメカの詰まったエンジンルームを再現した。構造が単純なキットだけに、こうした作り込みにはむしろ向いている。あの頃の「ドイツの速いハコ」の最右翼たるM5、セダン好きの読者諸兄にもぜひ作っていただきたい。

作例制作・文章=北澤志朗/フォト=服部佳洋 modelcars vol.251より再構成のうえ転載

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2022/09/06 19:30

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