世はまさにコンパクトカー戦国時代⁉ 世界標準のVWゴルフをはじめ、アイオニック5・ミニ・マツダ3・308を一挙に徹底比較!

ミニの独自性はもはや「アイコン」の域

サイズ的には欧州Bセグメント級となるミニの5ドア。もはや、粗さも感じられる走りだが、この銘柄固有の味わいもある。

そんな、新しさで勝負するアイオニック5とは正反対の存在なのがミニの5ドア。新世代のミニといえばプレミアムスモール・カテゴリー確立の立役者でもあるのだが、最大の特長がクラシックミニの現代的アレンジにあることは言うまでもない。なにを置いても、まずミニに見えることが必須条件であり、実際にその〝原作〞には存在しなかった5ドアがしっかりミニだと感じられるのは誰もが認めるところだろう。

丸目ヘッドライトと大きなグリルは、ミニをミニらしく見せる大きなポイント。どのボディ形態でも、この基本構成は同じだ。

価格的にはゴルフとバッティングする設定ながら、そのサイズは欧州Bセグメント級とあって室内の広さなどはソコソコというところ。ゴルフと比較すればハッキリとタイトだが、それを補って余りあるのがプレミアムを名乗るに相応しい凝ったディテール。ここでもミニ的な見ための演出は執拗なほどで、人によって好き嫌いは分かれるはずだが個性という意味では間違いなく屈指の出来だ。

パワーユニットは、1.5L 3気筒ターボと2L 4気筒ターボで、それぞれにガソリンとディーゼルがある。メーター回りを筆頭に、室内も往年のミニを彷彿とさせる作り。

また、個性的といえば走りの味付けにもそれは当てはまる。今回試乗したディーゼル仕様に関していえば、特に音や振動面について洗練度を欠く印象はある。しかし、ダイレクト感に富んだシャシーのレスポンスは積極的に操る場面だと俄然精彩を放つ類のもの。古臭い、と言ってしまえばそれまでだが、プリミティブなクルマの歓びという視点ではこれもまた固有の魅力と言えるだろう。

近年は英国ブランドであることを強調するアップデートにも積極的。リアコンビランプはユニオンジャックがモチーフ。

【Specification】ミニ・クーパーSD 5ドア
■全長×全幅×全高=4040×1725×1445mm
■ホイールベース=2565mm
■車両重量=1350kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16Vディーゼル+ターボ/1995cc
■最高出力=170ps(125kW)/4000rpm
■最大トルク=360Nm(36.7kg-m)/1500~2750rpm
■トランスミッション=8速AT
■サスペンション(F:R)=ストラット:マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク
■タイヤサイズ(F:R)=205/45R17
■車両本体価格(税込)=4,280,000円
■問い合わせ先=MINIカスタマー・インタラクション・センター ☎0120-3298-14

フォト=柳田由人、安井宏充/Y.Yanagida, H.Yasui (Weekend.) ルボラン2022年8月号より転載

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