これぞ”メイド・イン・ジャパン”の結晶! レクサスLS500hは最新技術の詰まった国産高級車の最高峰だった【国内試乗】

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進化の歩みを止めない世界で戦う日本の最高峰

レクサスのフラッグシップであるLSは、現行の5代目が2017年にデビュー。新世代のGA-Lプラットフォームを採用し、スタイリングは従来の伝統的なセダンからクーペシルエットの6ライトキャビンになったことなどトピックスの多いものだった。その後、幾度かの改良を受けているが、話題となったのは2021年4月にアドバンスド・ドライブが搭載されたことだろう。自動運転レベルでいえば、ホンダ・レジェンドが世界初のレベル3に挑んだのに対してレベル2に止めているが、それは考え方の違いであって比較的に身近な価格でトップレベルの高度運転支援機能を有していた。こういったADASは安全性を高めるのも目的であり、普及を目指していたわけだ。

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2021年12月には再び改良を受けて乗り味もアドバンスド・ドライブも進化した。思い返せば発売当初のLSは、それまでのイメージから一新してスポーティなドライバーズセダンへと変化していた。運転が楽しいことは悪くないのだが、そのかわりに乗り心地はちょっと硬めで、既存ユーザーから不満が出ないのだろうか? と心配になったほど。毎年のように改良を受けて乗り心地は良くなっていったが、最新モデルではついに完成形に近づいたと言えるほどに上質感が高まっている。

最高出力299ps、最大トルク356Nmを発揮する3.5L V6ガソリンエンジンにハイブリッドシステムを組み合わせる。今回の改良からモーターアシストを強めに介入させることにより、スムーズな加速性能を実現。

最大の要因は、これまで標準装着だったランフラットタイヤからノーマルタイヤへ履き替えたことだろう。低速域では路面のアタリが優しく、中・高速域ではしなやか。もともとボディ剛性は十二分に高く、低重心設計のプラットフォームなど走りの資質は高かったのだが、タイヤの影響が大きかったようだ。重くて燃費に悪影響があると言われるランフラットタイヤは世界的に減少傾向にあり、LSでもオプション扱いとなった。

ハイブリッドのパワートレインも印象が好転している。先代はエンジンが5L V8だったが、現行は重量増となっているのに3.5L V6にダウンサイジング。動力性能は十分ではあるものの、強めに加速するとエンジン回転がグンッと高まり、LSのイメージからするとせわしないフィーリングだった。それがいまでは落ち着きを手に入れている。モーターアシストを強くしてあまりエンジン回転を上げる必要がなくなったからだ。

内外装、走り、安全装備、運転支援装置など多岐にわたる改良が毎年繰り返され進化の歩みを止めないLS。シンプルでシックだが、日本人の美意識やジャパンテイストが強調された存在感あるインテリアを備える。

パワートレインもシャシーもレクサスのフラッグシップに相応しい進化を遂げたのに加えてアドバンスド・ドライブも進化した。高度な検知能力を持つがまだ高価なセンサーのLiDARは、2021年の段階ではフロントにひとつだったが、左右とリアにも搭載。これは将来の機能拡張に備えてのものだという。

今回は道幅が狭くカーブが多い首都高速と広い高速道路を走らせたが、LTA(レーントレーシングアシスト)の制御が見事だった。もともと高精度3D地図データのダイナミックマップを搭載し、センサー類も高度なので、これらを採用していないモデルとは段違いに高性能。ダイナミックマップによってcm単位で自車位置を把握し、道路も完璧に把握しているから、先読み運転が出来ていて安心感が高いのだ。それに加えて、たとえば左側の車線に大型トラックがいる場合は、車線の少し右寄りを走るなど側方感覚の適正制御がなされるようになったので、より安心感が増した。周囲の自動車への配慮にもなるだろう。また、車線変更支援も積極的になっていて、高速道路のロングドライブでのストレスが大幅に軽減されている。

世界最高峰のADASと乗り味の進化によってLSは魅力を大いに増した。日本のラグジャリーカーここにあり、を見せつけてくれる存在なのだ。

【Specification】レクサスLS500h EXECUTIVE Advanced Drive
■全長×全幅×全高=5235×1900×1460mm
■ホイールベース=3125mm
■車両重量=2400kg
■エンジン種類/排気量=V6DOHC24V/3456cc
■最高出力=299ps(220kW)/6600rpm
■最大トルク=356Nm(36.3kg-m)/5100rpm
■モーター形式/種類=2NM/交流同期電動機
■モーター最高出力=180ps(132kW)
■モーター最大トルク=300Nm(30.6kg-m)
■トランスミッション=マルチステージハイブリッドトランスミッション
■サスペンション(F:R)=マルチリンク:マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ(F:R)=245/45R20:245/45R20
■車両本体価格(税込)=17,940,000円
■問い合わせ先=レクサスインフォメーションデスク ☎0800-500-5577

レクサスLS公式サイト

フォト=神村 聖/S.Kamimura ルボラン2022年8月号より転載

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石井 昌道
AUTHOR
2022/07/07 15:00

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