今年1月にフランスのパリで開催された「第37回国際自動車フェスティバル」において、「Most Beautiful Car of the Year」を受賞したDS4。斬新なエクステリアやインテリアに加えて、パフォーマンスも要注目だ。
デザインだけでなく装備も走りも独創的
エレガントなその佇まいには、誰もが視線を奪われてしまうはずだ。DSオートモビルの最新作、DS4は何よりそのデザインのインパクトが大きい。
その顔は、クロームとシャイニーブラックを組み合わせたフロントグリルがまさにダイヤモンドを散りばめたように輝き、LEDを用いてキラキラとした光を放つスリムなヘッドランプ、大胆なデイタイムランニングライトとの組み合わせで、実に印象的な表情を形作っている。片側80個のLEDを使い、レーザーエンボス加工によって美しく成形されたテールランプも実に鮮やか、艶やかだ。
ディテールが引き立つのは独特のプロポーションのおかげ。いわゆるCセグメントハッチバックのDS4だが、4415mmという全長、前後19インチの大径タイヤ&ホイール、そして長いノーズに対してコンパクトにまとめられたキャビンなどのおかげで、実車はとてもロー&ワイドに見える。
横幅を強調するライト類のレイアウトもあって、フロントビューはもっと大きなクルマのようだし、全身エッジが効いた幾何学的なデザインは光の映り込みで連続的に表情を変え、美しい。おかげで、いつまでも見飽きない、話し足りない。そんなエクステリアに仕立てられているのである。
インテリアは、ダッシュボードからドアトリムまで連続性をもたせたデザイン、クル・ド・パリ文様が刻まれたクロームパーツなどによってラグジャリーに仕立てられている。ブラック基調なのに、素材や部位による質感の違いで洒落た雰囲気に見せているあたりは、やはりフランス車だ。高精細のヘッドアップディスプレイ、ボイスコントロールが可能なインフォテインメントシステムのDS IRISシステム、主要な操作を手元で行なえるDSスマートタッチに、室内の空気清浄化を行なうDSクリーンキャビンなども標準装備。前席はヒーターだけでなくマッサージ機能まで備わるのだ。
DS4はガソリン、ディーゼル、PHEVという3種類のパワートレインを揃える。試乗したのはBlueHDiと呼ばれる1.5Lディーゼルターボエンジン搭載車だ。エンジン音はやや大きめ。しかしトルクは充実していて発進は力強いし加速も伸びる。高速巡航では豊かなトルクのおかげでエンジン回転数が抑えられ、余裕のドライブを楽しめるのである。
19インチタイヤは低速域では若干ゴツゴツ感があるが、決して安っぽい乗り味になっていないのは堅牢なボディのおかげだ。お馴染みEMP2プラットフォームは、このDS4での使用を前提に進化したV3となり、約50%の新規部品の採用や構造用接着剤の大規模の使用などによって軽量化と剛性アップを実現したという。
乗り心地は、速度が高まるほどに印象が良くなる。大きなうねりを突破した時の粘っこい接地性、大入力のしなやかないなしはさすが。それには前方カメラで路面を認識してダンパー減衰力を調整するDSアクティブスキャンサスペンションの効能も大きいのだろう。
フロントのミリ波レーダーにコーナーミリ波レーダーを4基追加し、マルチパーパスカメラに加えて4つの180°カメラを装着するなどセンシング能力を大幅に高めたADASもDS4の大きな特徴だ。車線維持の精度などは確実に向上していて、一層安心して使うことができそうと感じられた。
個性的で、かつアピール性も高いデザインはもちろん、装備も走りも独創的で、また質の高さを感じさせるDS4は、DS史上もっとも幅広く受け入れられるモデルになるに違いない。ブランド伸張の起爆剤となることは必至だ。価格はこのセグメントでは決して安くはないが、それだけの価値を持った1台であることは間違いない。
【Specification】DSオートモビル DS4 RIVOLI BlueHDi
■全長×全幅×全高=4415×1830×1495mm
■ホイールベース=2680mm
■車両重量=1470kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ターボ/1498㏄
■最高出力=130ps(96kW)/3750rpm
■最大トルク=300Nm(30.6kg-m)/1750rpm
■トランスミッション=8速AT
■燃料タンク容量=53L(軽油)
■サスペンション(F:R)=ストラット:トーションビーム
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク
■タイヤサイズ(F&R)=205/55R19
■車両本体価格(税込)=4,690,000円
■問い合わせ先=ステランティスジャパン ☎0120-92-6813
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