何と1リッター当たり293円! 日本が羨ましいくらい割高なドイツのガソリン代事情【池ノ内ミドリのジャーマン日記】

電気代も値上げでEVの充電費用も80%アップ!

こちらミュンヘンはまだ朝晩の気温は寒いですが、公園に咲き乱れる野生のクロッカスやスノードロップのカワイイお花に癒され、少しずつ春めいた日差しになってきました。
一時期は少し落ち着いていたものの、オミクロン株が発生してからは新型コロナウイルスの感染者数は相変わらずの多さでいまも1日に22万人以上の感染者数が発表されて気が気ではありませんが、それらがまるでなかったかのような衝撃的なニュースに毎日のように世間を賑わせており、せっかくの春気分が一気に消沈してしまいそうです。

ドイツでは今年の1月から燃料価格にCO2税が加算され、既に随分と値上がりした感があったのですが、ウクライナとロシアの戦争でガソリン価格が一気に値上がりして悲鳴を上げています。生死の間にあるウクライナ国民の方々の状況を思うと、ガソリンの価格で大騒ぎしているのが申し訳ないのですが……。

日本とヨーロッパのガソリンではオクタン価が少し違いますが、私の愛車にはE95のいわゆるレギュラーを給油しています。
交通機関が発達した場所に住み、市街地までもママチャリをのんびり漕いで20分程で行けますので、普段の生活ではクルマに乗る事は殆どないのですが、4月~10月のシーズン中にはモータースポーツの取材でヨーロッパ各国を走り回り、連日長距離ドライブとなります。多い日で1日に2回満タン給油をする事もありますので、これからのシーズン開幕に向けて少しでも価格が落ち着いてくれる事を望むばかりです。
ここ最近は私の愛車に必要とされるE95の1Lあたりの価格は2.25ユーロ前後(約293円!)通常ならば一日に何度か価格の変化があり、朝夕の通勤ラッシュの時間帯とランチタイムにぐっと値上がりしますので、その時間を避けて給油をする事にしていましたが、いまはその時間帯も関係なく、1日中2ユーロを超えている状態です。
また、アウトバーンのガソリンスタンドは更に高く、2.50ユーロ(約325円)を超えている所も多々あります。ドイツのアウトバーンには料金所がありませんので、急いでいない場合には一旦高速を降りて給油をするようにしていますが、節約できる額はほんの気休め程度ですね。
愛車のタンク容量は52L、1Lを2.25ユーロで計算すると満タンで117ユーロ(約15000円)という恐ろしい価格です。そして、ここ数週間では普段はガソリンよりも割安のディーゼルの価格が遂にガソリン価格を上回りました。ドイツではディーゼル車の自動車税はガソリン車に比べて割高なのですが、その分燃料費は割安だったのでオーナーさんにとってはこんなハズじゃなかった! という事態ですよね。

日本では岸田総理がガソリン価格を当面172円に据え置き、という発表をしましたが、ウラヤマシイ限りです。もちろん、元値が安いのでその価格から比べれば随分と高くなったのでお財布に痛手なのは日本もドイツも同じですね。
ドイツに接するオーストリアやルクセンブルク、ポーランド、チェコ、フランスはドイツよりも燃料価格が安い為、国境付近にお住まいの方は隣国へ給油しに行けますので便利なのです。特にポーランドやチェコはドイツに比べて1Lにつき80~90セント(約100円ちょっと)も違うとあり、連日それらの両国には満タン給油の他にポリタンク等で買い出しするドイツナンバーのクルマで溢れているそうです。私の住む街から一番近いオーストリアの国境までも100km程はありますので、往復で200kmはらわざわざ給油に行くのは遠いのが残念です。

燃料がそんなに高いのならば電気自動車へ乗り換えればいいじゃないか! 的な発想も、すぐに粉々になる地元の新聞記事を読みました。
4月1日から我が街ミュンヘン市の電気代の大幅値上げが予定されており、電気自動車のDC急速充電ステーションの価格は38セント/kwhから69セント/kwhへと約80%のビックリな値上げになります。また、最近随分と増えた印象のあるテスラのスーパーチャージャーは、48セント/kwhと市の充電ステーションで充電するよりは4月からは若干お安めになりますが、10ヶ月で5度も値上げを決行している事からうかうかしていられませんね。現在、ドイツのテスラのスーパーチャージャーは他メーカーの自動車を充電する事はできません。
このコロナ禍2年で、我が街ミュンヘンでは市内を走る電気自動車の数がぐっと増えたように思います。(2022年以前は殆ど使用されていなかった充電ステーションもほぼいつも埋まっています。近所のショッピングモールにもいつの間にかテスラ専用のスーパーチャージャーができていましたが、空いていたとしても他車は利用できないのが難点ですね。モールの駐車場にありますので、営業時間内しか使用できないも難点です。
ドイツ国内の電気自動車の新規登録数を見ると、2007年には全国でたった8台だったものが、2021年には35万5961台にまで膨れ上がりました。コロナ前の2019年には6万3281台だった事からここ数年で一気に増えたようですね。どうりで街でよく見掛けるようになったハズだと納得しました。これから購入を考えていても、急激な電気代の値上げで躊躇してしまう方もおられるかも知れませんね。

春先の恒例ともいえるサハラ砂漠から遠く海を越えて3月15日に砂が飛んできました。天気予報で降るとは事前に知ってはいましたが、まさかこんなに街がオレンジ色っぽくなるとは思ってもみませんでした。窓から外を見た時は、自分の目がおかしくなったのかと思った程です。幸いにも愛車は地下のガレージに停めていましたが、路上駐車している白や黒っぽいクルマはとんでもない事になっていました。クルマにそれだけ付着しているという事は、外をママチャリで走っていた私もクルマ同様に汚れている事ですよね(笑)。ちなみに外に停めていたママチャリにもべったりと砂埃が付着し、なんだかべとべとしていて拭き取るのに難儀しました。

この記事を書いた人

池ノ内 ミドリ

武蔵野音楽大学および、オーストリア国立モーツアルテウム音楽院卒業。フリーランスの演奏家を経て、ドイツ国立ミュンヘン大学へ入学。ミュンヘン大学時代にしていた広告代理店でのアルバイトがきっかけでモータースポーツの世界と出会い、異色の転身へ。DTM、ル・マン/スパ/ニュルブルクリンクの欧州三大24hレースを中心に取材・執筆・撮影を行う。趣味は愛車のオープンカーでヨーロッパのアルプスの峠をひたすら走りまくる事。蚤の市散策。

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