EVでも変わらぬスポーティさでファンも納得の仕上がり「BMW iX3」【JAIA輸入車試乗会】

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2022/03/22 09:00

BMWの新たなEVラインナップの先鋒となる1台

2011年にスタートしたBMWの電動化プロジェクト「BMW i」シリーズが新たなステージに突入した。その先鋒を務めるのがピュアEV「iX」と「iX3」である。昨年末に日本に上陸したこの2モデルがJAIA輸入車試乗会に姿を見せたのを機に、まずは「iX3」を試した。

ボディサイズは基本的にX3と同じで、戸惑いなく扱うことができる。

「iX3」はそのモデル名からも想像できるとおり、X3をベースに仕立てられたEVモデルである。二酸化炭素の削減を目的とした車両の電動化が推し進められるなかで、早急にそのシェアを拡大するための有効な手立ては、既存モデルの内燃機をモーターに置き換えることだろう。実際、X3の電動化にあたって車体に大幅に手が加えられているわけではなく、エンジンルームにはEV制御システムが無理なく収まり、バッテリーも床下に配置される。

これはもともとのCLARプラットフォームが、電動化を念頭に置いた設計になっていたからであり、ベース車が持つ高い実用性はまったく犠牲にはなっていない。4シリーズ・グランクーペをベースとしたi4も同様の仕立てと言えるだろう。

フロントフードを開けることはできるが、大きなカバーに覆われていた。

ただし、ベース車と大きく異なるのはその駆動方式で、通常のX3が4WDを採用するのに対し、iX3ではリアモーター搭載の後輪駆動に改められている点。その変更による影響は走り出してみると明確で、システムを立ち上げてスタートした瞬間に後輪側がギュッと沈み込んで蹴り出す、まさにBMWのFR車的モーションを見せる。

最大トルク400Nmの性能数値は2L直列4気筒ディーゼルターボのX3 xDrive20dと同等だが、ペダル操作に対する応答遅れのなさは電動モーター搭載車のそれであり、ベース車よりも300kg以上重量が嵩んでいるにもかかわらず、敏捷性が損なわれていないのはさすがだ。また、iX3では電動ユニットの採用と後輪駆動化によって前後重量配分が43:57と、荷重がリア寄りになったことも影響しているのだろう、記憶しているX3よりも鼻先の動きが軽く、車体の大きさやSUVというキャラクターから想像するよりもキビキビと動いてくれるのも好ましく思った。

電動モーターという新しいソリューションを与えられたことにより、BMW本来が持つスポーティさが明確になったiX3は、昔からのBMWファンを納得させるキャラクターのEVに仕上がっているように思う。

インフォテインメントも基本的な部分はX3と変わらないが、所々にiシリーズ固有の青い差し色が入る。

ラゲッジルーム容量は通常時で510L、後席を折り畳みめば最大1560Lまで拡張できる。

【SPECIFICATION】BMW iX3
■全長×全幅×全高=4740×1890×1670mm
■ホイールベース=2865mm
■トレッド=(前)1615、(後)1600mm
■車両重量=2200kg
■モーター形式/種類=HA0001N0/交流同期電動機
■モーター最高出力=286ps(210kW)/6000rpm
■モーター最大トルク=400Nm(40.8kg-m)/0-4500rpm
■バッテリー種類=リチウムイオン電池
■総電力量=80.0kWh
■航続距離(WLTP)=508km
■サスペンション形式=(前)マクファーソンストラット、(後)マルチリンク
■ブレーキ=(前後)Vディスク
■タイヤ(ホイール)=(前)245/45R20、(後ろ)275/40R20
■車両本体価格(税込)=8,620,000円
問い合わせ:BMWジャパン https://www.bmw.co.jp/ja/index.html

フォト=雪岡直樹 N.Yukioka

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