【比較試乗】「ポルシェ・マカン vs マカンGTS vs マカンターボ」パパが楽しめて、家族も喜ぶ。ファミリー目線でマカンの「ベスト」考察する!

ファミリーカーとして文句ない機能を持つ

ラゲッジスペースも、このクラスとしては十分といえる広さで、ミドルクラスのステーションワゴンよりも収納能力は高い。最低地上高が高いぶん、地上から開口部までが少し高めなのが玉にキズだが、使い勝手で気になったのはそのくらいである。

写真はベースのマカンで全長4695mm×全幅1925mm×全高1624mm。カイエンSは全長4695mm×全幅1925mm×全高1625mm、4モデルの中ではGTSが全高が低く、全長4695mm×全幅1926mm×全高1609mm。マカンターボは全長が短く、全長4684mm×全幅1926mm×全高1624mm。

ファミリーカーとして文句ない機能を持つことが確認できたマカン。そうなると、どのグレードを選べばよいかという悩みに突き当たる。
現在、マカンには2L直4ターボを積むマカン、3L・V6ターボのマカンS、2.9L・V6ツインターボのマカンGTS、よりパワフルな2.9L・V6ツインターボを搭載するマカンターボの4グレードがある。今回はマカン、マカンGTS、マカンターボの3台を引っ張り出すことにした。

後席は40:20:40の3分割式で、用途に応じたアレンジが可能。ラゲッジルーム容量は500~1710L。ただテールゲートスイッチまでが高すぎて身長の低い方には△。

まずはマカンの運転席へ。このクルマには最高出力245ps、最大トルク370Nmの2Lターボが搭載され、デュアルクラッチギアボックスの7速PDKを介して4輪を駆動する。いまやこのクラスは4気筒エンジンが主流だけに、車両重量が1860kgのマカンに対して2Lターボは不満のない加速を示す。とくに4000rpm手前からの加速には力強さがある。一方、4気筒エンジンだけに加速時のエンジン音がやや目立つが、それをスポーティと受け止めることもできる。

マカンの後席は大人が座るとあまり余裕はないが無理のない姿勢で座れるので快適。リアドアの開口部が広いのチャイルドシートに子供を乗せるのは楽だ。

マカンGTSに乗り換えると、ルーフライニングなどがブラックのアルカンターラで彩られたコクピットが上質で印象的だ。それ以上にうれしいのが、380psを誇るV6ツインターボが低回転から余裕あるトルクを発揮し、スムーズな吹け上がりを見せることだ。3000rpm後半あたりからの鋭い加速を一度知ってしまうと、2Lのマカンには戻れない。

PORSCHE MACAN GTS/15mm低められた車高とスポーティなチューニングが施されたPASM、マットブラックに塗装された20インチホイールがGTSの特徴的な装備。0→100km/h加速は4.9秒。

しかし、上には上があるもので、同じ2.9Lながら、さらにパワフルな440psのV6ツインターボを積むマカンターボは非の打ちどころのない仕上がりを見せる。低回転ではGTSをさらに上回る力強いトルクをレスポンスよく発揮する一方、高回転では圧倒されるほどの加速でスポーツカーの楽しさに浸ることができるのだ。それでいて、荒々しいところは微塵もなく、ママの優しい運転には優しく応えてくれる、懐の深さがうれしい。

PORSCHE MACAN GTS

3台に共通するのが、SUVであることを忘れさせる安定した挙動。コーナーではロールがしっかりと抑えられ、全高や最低地上高が高いことによる余分な動きがほとんど気にならない。ポルシェは911はもちろん、このマカンをもスポーツカーと位置づけているが、実際にステアリングを握れば、それが嘘偽りでないことがはっきりとわかる。

PORSCHE MACAN TURBO/最上位グレードのマカンターボは、440ps/550Nmを発生する。0→100km/h加速は4.5秒。スポーツシートやBOSEサラウンドサウンドシステムが標準装備される。

サスペンションは、マカンGTSには標準で、マカンにはオプションで電子制御サスペンションのPASMが装着される一方、マカンターボにはオプションのアダプティブエアサスペンションが搭載されていた。よりフラットで快適な乗り心地を示したのは後者で、パノラマルーフ同様、ぜひ選びたい装備である。

PORSCHE MACAN TURBO

というわけで、パパも家族も大満足の一台はアダプティブエアサスペンション付きのマカンターボということになったが、トップグレードだけに当然値段も張るわけだから、あとは家族会議でいかに説得力のあるプレゼンができるか、パパの腕の見せどころである。

フォト=小林俊樹/T.Kobayashi ルボラン2021年4月号より転載

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2021/04/04 15:00

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