【フロントライン】「DS AUTOMOBILES DS4」新世代のアヴァンギャルドなデザインが魅力のクロスオーバー

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DS第4のモデルがデビュー!

本来ならジュネーブ・サロンを控えた2月中旬、DSは「DS4」を発表した。シトロエン時代に開発されたDS4ならびにDS4クロスバックの後継だが、独立ブランドとなったDSとして7と3に次ぐ初のミドルレンジだ。オンラインでインタビューに応じたDSのCEO、ベアトリス・フシェ氏は「ゆえに100%、構想から開発までブランドの価値観や要件を妥協なく練ることができました」と自信を述べる。

流麗で素材感豊かな内装。690W/14個のスピーカーのフォーカル・エレクトラのオーディオに、前面と前席・後席の左右ウインドーにアコースティックガラスを備える。

プラットフォームはDS7クロスバックや308らと同じEMP2ながら、大幅に見直されて70%が新規コンポーネント。約4.4mの全長に全高は1.47mに抑え、720mmの大径タイヤを採用して欧州Cセグ・プレミアムでは例のないプロポーションとなる。「DS4クロス」というツートンのルーフとボディ下部にウレタン使いのクロスオーバーもあるが、「SUVと一線を画す空力的でエフィシェンシーとカリスマ性を両立させた力強いデザイン」という。

インテリアはDS流の「アール・ドゥ・ヴォワイヤージュ(旅するための技法)」が通奏低音。ダッシュボード中央のエアコン吹出口が見えない構成で、DSスマートタッチと呼ばれるインターフェイスや、ドライバーの視界前方に21インチ画面相当の広さで必要な走行情報を投影するヘッドアップディスプレイを採用した。シートは包み込むような快適性を目指したもので、ベンチレーターやマッサージ機能も備える。

「このセグメントの顧客はスタイルとテクノロジーに関心と要求が高く、DS4はフランス流のサヴォワール・フェール(モノ造り文化)の洗練と、最新テクノロジーを調和させることに腐心しました。機能とスタイルを直観的に統合したデジタルで流麗、エルゴノミックなインテリアを提案しています」と、フシェ氏は強調する。

FF駆動のPHEV 225ps版のE-TENSEが当面のトップレンジだが、プジョー508 PSE同様の後車軸モーターによるAWD/360ps版が、パフォーマンス・ラインに加わる可能性もある。

パワートレインはFFの1.6Lターボと電気モーターで、総出力225psのPHEVを筆頭に、ガソリン180psやディーゼル130ps版も本国ではラインナップされる。いずれも8速ATだ。PHEVのEVモードでのレンジは50kmとされる。

「DSは販売台数の30%が電動化モデルで、CO2排出平均値は82.6g/kmと、欧州でもっともエフィシェンシーの高いプレミアムブランドです。DS4投入によって、この電動化戦略は加速されると確信しています」

リポート:南陽一浩 ルボラン2021年4月号より転載

この記事を書いた人

南陽一浩

1971年生まれ、静岡県出身、慶應義塾大学卒。ネコ・パブリッシング勤務を経てフリーランスのライターに。2001年より渡仏し、パリを拠点に自動車・時計・男性ファッション・旅行等の分野において、おもに日仏の男性誌や専門誌へ寄稿し、企業や美術館のリサーチやコーディネイト通訳も手がける。2014年に帰国して活動の場を東京に移し、雑誌全般とウェブ媒体に試乗記やコラム、紀行文等を寄稿中。2020年よりAJAJの新米会員。

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南陽一浩
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2021/03/15 09:00

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