ジャガー・ランドローバーが次世代軽量素材の研究を開始

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航空宇宙技術を活用して軽量車両を開発。 品質と耐久性を高い次元で両立

プレミアムブランドのクルマにおいて、アルミニウム合金など軽量素材の積極的な採用は常識となっているが、英国ジャガー・ランドローバー社(JLR)がさらに一歩進めた次世代軽量素材の開発を進めている。アルミニウムだけでなく新たな金属素材、樹脂などの複合素材を使って自動車に使える次世代の軽量素材を開発していこうというもので、2年のプロジェクトをスタート。アルミニウムと産業のコラボレーションを進めるドイツのアルミニウム産業協会(GDA)とも連携し、さまざまな形で軽量化の知見を高めていく考えだ。

ディフェンダー110をベースにした試験車両にセンサーを装着して、北米を約40万km走破するテストも予定している。

ジャガーは1940年代のXK120にすでにアルミパネルを使用するなど軽量素材採用の歴史は長いが、今回のプロジェクトは航空宇宙産業向けのテクノロジーもとり入れて新たな複合素材を研究していくという。複合素材を採用した試験車両を仕立て、センサーを装着して北米で40万kmを走破するテストも予定している。このセンサーもかなり高度なもので、ボンネットやホイール、車体下部に取り付けられて温度や湿度はもちろん、腐食具合や塩分の影響、砂などの影響も計測。そのデータをJLRの製品開発チームが分析し、次世代軽量素材の開発につなげていくという。

軽量素材に関しては、すでに多くのメーカーがアルミやカーボン、合成樹脂で実用的な素材を開発し、多くの市販車に採用されている。一方でCO2 削減の要求にともなう電動化の進展には、航続距離を伸ばすためのさらなる軽量化が要求されている。軽量化の余地がどこに残されているのか素人目には判断しにくいが、プレミアムブランドの質感を損なわずに軽量化を図る、というのも今後の課題のひとつとなるだろう。

アルミ素材はリサイクルしやすい点でもサスティナブルと評価されることも多く、ドイツのGDAもその部分を強調している。より軽量な複合素材として使用された場合もその特性がしっかり保たれるのか、といった部分も含め、2年という長くない期間でJLRがどんな回答を導き出してくるのか。次の報告を待つとしよう。

ディフェンダー110をベースにした試験車両にセンサーを装着して、北米を約40万km走破するテストも予定している。

ルボラン2021年1月号より転載

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田畑修
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