クルマが好きだ、時計も好きだ。ゼニスとランドローバーが生み出した「エル・プリメロ レンジローバー スペシャル エディション」【Style in motion 055】

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ゼニスとランドローバーは、それぞれの業界においてパイオニアであり、他にはない革新的な製品を生み出すという共通点を持つ。この両社がこのほどパートナーシップを締結。これを記念して「エル・プリメロ レンジローバー スペシャル エディション」が発表された。

※この記事はル・ボラン2017年1月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。

ゼニス/エル・プリメロ・レンジローバー スペシャル エディション

クルマ好きは時計好きともいわれ、両方を楽しむ趣味人も少なくない。そのため、ジャンルの異なる時計とクルマのブランドがパートナーシップを組んだり、レース活動やモータースポーツのサポートをする時計ブランドも数多い。そこで時計ブランドがクルマのオリジナルウォッチをダブルネームで作ったり、レーシングチームの公式計時を担い、ミッレミリアなどのイベントのスポンサーを務めるケースもある。

なかでもスイス時計メーカーのゼニスは、ヨーロッパ最大級のヒストリックカーレース「ツール オート オプティック 2000」をサポートし、さらに「エル・プリメロ ストラトスチーム」を率い、ヒストリックカーラリーに参戦している。本格的な取り組みだ。

そして今回新たに発表されたのがレンジローバーとのパートナーシップだ。これはゼニスを代表するエル・プリメロとレンジローバーの試作車が同じ1969年に発表されたことからで、記念としてレンジローバー特別仕様のエル・プリメロが登場した。

だが共通するのは発表年だけではない。エル・プリメロは毎時36,000振動というハイビートを刻む先進ムーブメントでクロノグラフに進化をもたらした。一方、レンジローバーはタフネスな走破性だけでなく、アウトドアにラグジュアリーを持ち込んだ。そうした革新性が互いに通じ合うのだろう。

さらに1972年には探検家ジョン・ブラッシュフォード=スネルが、コロンビアとパナマの境界に位置する湿原・原生林地域のダリエン・ギャップを横断した。この時、選んだクルマが初期のレンジローバーであり、時計はエル・プリメロのクロノグラフだったのだ。そんなエピソードも深い結びつきを感じさせる。

両社の代名詞ともいえるエル・プリメロとレンジローバーは、誕生した年(1969年)だけでなく、技術的な洗練性と卓越したパフォーマンスなど、その他の重要な資質をも共有。かつてジョン・ブラッシュフォード=スネルは、エル・プリメロを身に付けクラシックレンジで冒険に旅立った。

もうひとつ両者に共通するのが、いずれも初代の基本理念と設計思想を崩すことなく、さらなる改良で現在も進化熟成を遂げていることだ。レンジローバーは4代目を数え、エル・プリメロは構成するパーツに先端素材を採用することで、より性能と信頼性を向上する。見方を変えれば、それは初代がいかに優れていたかの証でもある。

けっしてアウトドア派ではないが、個人的にもクラシックレンジローバーの独特のスタイリングと雰囲気は長年の憧れだ。抱き続ける思いは、時を刻み続ける時計の価値にも通じるのかもしれない。

エル・プリメロ・レンジローバー スペシャル エディション
高振動するメカニズムは、レンジローバーのアルミボディ構造と同じく、軽量さと驚異的な耐久性を兼ね備えたセラミナイズド・アルミニウム製の直径42mmのケースに収められている。「El Primero Range Rover/Special Edition」の文字が刻み込まれたサファイアシースルーバックの裏蓋には、ゼニスとレンジローバーのロゴを配したローターが装備される。心臓部にはエル・プリメロ 400B 自動巻きムーブメントは、毎時36,000回の高速ビートを誇り、10分の1秒まで刻むことができる。中央の時針と分針、クロノグラフとタキメーター機能を駆動しながら、50時間以上のパワーリザーブを備える。10気圧の防水機能付き。

●問い合わせ先:LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ゼニス/TEL:03-5524-6420 https://www.zenith-watches.com/ja_jp/

ル・ボラン2017年1月号より転載

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2020/08/10 12:00

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