【比較対決】「メルセデス・ベンツAクラス vs BMW 1シリーズ」真のプレミアムコンパクトは?

シンプルで大人っぽいスタイリングも魅力/MERCEDES-BENZ A180style・藤野太一

正直に言えば、走ることにおいてこのベーシックモデル対決は、1シリーズに分があると思う。ではなぜAクラスを選ぶのかといえば、メルセデスらしく安全に注力しているから、という答えになる。

MERCEDES-BENZ A180style/対話型インフォテインメントシステムのMBUX。その最大の特長のひとつが、人工知能による学習機能である。

「Aクラスにはふたつの原則がある。“Go first”(一番乗り)と“Grow up”(成長)だ。20年前、当時ESP(横滑り防止装置)はSクラスのみのテクノロジーだった。それを初代Aクラスは備えていた。そして先代のAクラスはエクステリアデザインにおいて、メルセデスの歴史上最大級の変革を遂げ、若い世代へのアプローチに成功した」
これは2018年に行なわれた現行Aクラスのワールドプレミアの会場に登壇した当時のダイムラー会長、ディーター・ツェッチェ氏の言葉だ。そこで披露された現行型は、メルセデスの最新デザイン語法“センシュアル・ピュリティ=官能的な純粋さ”に基づき、無駄な線を省いたシンプルで大人っぽいスタイリングになっていた。
そして、一番乗りのアイテムといえば、MBUXだ。AIを活用した音声入力システムで、 「ハイ、メルセデス」と話しかければ、エアコンの温度を調整したり、好きな音楽をかけたり、さまざまな操作が可能なものだ。導入時は物珍しさをあってどこかギミックのように捉えられてきた面もあるが、実際のところメルセデスの本当の狙いは、スイッチ類を探す行為を省き、ドライバーが前方から目を離す機会を減らして安全性を高めようというものだ。またADAS(先進運転支援システム)に関しても、かつてのようにEクラスやSクラスなど上級モデルにのみ採用するのではなく、量販モデルにこそ早く投入すべきというポリシーから、Aクラスにもオプションで用意されている。6月末までウェブサイトの「プレオーダーメルセデス」から申し込みすれば、約25万円のレーダーセーフティパッケージが無料になるキャンペーンを行っている。もはやAクラスにも標準装備すべきと言ってもいいくらいの必須アイテムだと思う。
試乗車のA180は、1331ccゆえお世辞にも速いわけじゃないが、街乗りに使う分には不満はない。ハンドリングもメルセデスらしく、シャープすぎず素直な味付けだ。もし長距離ドライブによく出かけるという人であれば、よりトルクフルなディーゼルのA200dをおすすめする。
安全上、MBUXでは窓ガラスやサンルーフの開閉はできないようになっていると聞いていた。試しに「サンルーフを開けて」と話しかけると、かつては無反応だった。それが今は「スライディングルーフのブラインドを開けます」と答え、シェイドがあいた。まさに成長を感じた瞬間だった。

リポート=山田弘樹/K.Yamada(1シリーズ)、藤野太一/T.Fujino(Aクラス) フォト=柏田芳敬/Y.Kashiwada ルボラン2020年8月号より転載

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2020/08/08 12:00

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