418kmの最高航続距離と160km/hの最高速を実現
5月25日、ダイムラーは2019年8月に発表し、同年9月のフランクフルト・モーターショーで初披露されたVクラスをベースとした新型ピュアEV「メルセデス・ベンツEQV」を、欧州市場で発売した。ドイツでの販売価格は7万1388.10ユーロ(約825万円)からで、ボディはホイールベース3200mmの標準仕様(全長5140mm)のほかに、ホールベースを3430mmに拡大したロング版(全長5370mm)が設定されている。
市場に導入されるのは「EQV 300」。パワーユニットは、204ps/362Nmを発揮する電気モーターと総電力量90kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせ前輪を駆動する。このパワーパックを原動力に、418kmの最大航続距離と、140km/hの最高速をマーク(オプションで160km/hにアップ可能)する。バッテリーの充電は急速充電設備(110kW)を使用すると、80%までを45分以下で充電できる。
運転中は、回生ブレーキによって得たエネルギーでバッテリーを充電することが可能。ドライバーはステアリングホイールに備わるパドル操作によって回生ブレーキの強さを選ぶことができ、さらにナビゲーションシステムと車載カメラを連携させることによって、走行ルートに合わせた最適なバッテリー充電量を調整できる、まさにインテリジェントなドライブを実現している。
バッテリーをキャビン床下に設置した効果で、ミニバンとしての使い勝手はベースのVクラスに遜色ない。シートレイアウトは2-2-2の6人乗りのほか、7人乗りや8人乗りも設定された。
メルセデス・ベンツの新世代モデルにふさわしく、対話型インフォテイメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」を採用。MBUXを搭載する他のメルセデス・ベンツ車と同様に音声コントロールが可能なほか、10.25インチのディスプレイには、エネルギーフローや電力消費量のヒストグラム、車両の出発時間に合わせた空調の設定状況などが表示される。もちろん手持ちのスマートフォンに「Mercedes me」アプリをダウンロードすれば、車両から離れた場所でバッテリーの充電状態などを確認することができる。
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