熱烈なヴィンテージカー収集家のラルフ・ローレン氏の強い思い入れが注がれた腕時計【Style in motion 025】

全ての画像を見る

世界でも有数の自動車コレクターとして知られるラルフ・ローレン氏。彼の愛するヴィンテージカーのディティールを、腕時計のデザインで再現した「オートモーティブ コレクション」に新作が登場した。

※この記事はル・ボラン2018年6月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。

ラルフ ローレン/オートモーティブ コレクション

2015年の本コラムでは、ラルフ ローレンの新作時計を紹介し、クルマと時計の共通点について触れた。あれから3年が経ち、両者は周辺環境においてもますます似通ってきているように思う。いずれも技術革新により、クルマはEVや運転支援技術の実用化を目指し、時計はすでにIT化したスマートウォッチが普及している。

だがそうした時代の趨勢に抗い、往年の名車やヒストリックカーのイベントが注目を集め、時計も伝統的な機械式が高く支持されているのも周知の通り。理由は、クルマも時計も実用性や合理性だけではない、個人の好みや趣味性を色濃く反映するものだからだろう。

今年設立10周年を迎えたラルフ ローレンウォッチでもオートモーティブコレクションは、熱烈なヴィンテージカーの収集家で知られるラルフ・ローレン氏の強い思い入れが注がれている。愛車である1938年型ブガッティ タイプ57SCアトランティッククーペから着想を得て、その流麗なプロポーションや内に秘めたパワー、そして洗練された美学をそのまま時計に具現化するのだ。

新作は前回紹介したモデルのブレスレット仕様になる。前作がコレクションで初めてスケルトンダイヤルを採用し、ケースもブラックで統一したのに対し、よりメタリックなシルバーでイメージを一新した。そしてこの新たなスタイルは、ローレン氏が所有する1957年型ジャガーXK-SSを彷彿とさせる。

1954年にデビューしたジャガーXK-SSは、当時最速を誇ったレーシングカーであるDタイプのショートノーズバージョンを公道仕様に仕立てた。ロードゴーイングカーとはいえ、3442cc直6のパワフルなOHCエンジンを搭載し、4輪ディスクブレーキを奢る。だが1957年に生産工場が焼失し、わずか16台だけが作られたという稀少車だ。

時計は、メタリックなシルバーボディとウッドハンドルとの美しいコントラストを受け継ぎ、楡の木から削り出したベゼルをビス留めする。さらにブレスレットから工具を使わず簡単に交換できるアリゲーターストラップを付属し、それはまるでエンジンフードを固定したレザーバンドを思わせるのだ。

心臓部のムーブメントは、あえて手巻きにこだわり、スケルトンダイヤルに加え、美しいオープンワークを施す。ロービートによるゆったりとした動きも、ヴィンテージカーとの対話に通じるのである。

ラルフ ローレン/オートモーティブ コレクション
ラルフ・ローレン氏が所有するヴィンテージカー「1938年型 ブガッティタイプ57SCアトランティッククーペ」からインスピレーションを得てデザイン。新作のスティール製スケルトンウォッチは地板が巧みにカットされ、その下にある複雑なメカニズムが外から見られるほか、車台の部品に使用される鋲をイメージしたポリッシュ仕上げとブラッシュ仕上げのスティールパーツのコンビネーションが1950年代の高級レーシングカーを想起させる。ケースサイズは44.8mm径、厚さ11.2mm。その中に搭載されたスイス製F.A.ジョーンズ機械式ムーブメントは、ヴァル フルリエによりラルフ ローレンのためにカスタマイズされたもので、手巻RL1967キャリバーの振動数は毎時18,000回、パワーリザーブは約45時間。ベゼルにはブガッティのステアリングホイールを彷彿させる高級インド紫檀を採用。スティール製ブレスレットのほか、アリゲーターストラップも付属される。価格344万円(税込)

●問い合わせ先:ラルフ ローレン表参道/TEL:03-6438-5800 https://www.ralphlauren.co.jp/ja/watches

ル・ボラン2018年6月号より転載

■関連記事

AUTHOR
2020/05/09 09:00

関連記事

愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?

複数社を比較して、最高値で売却しよう!

車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか? 販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。 1 社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目 指しましょう。

手間は少なく!売値は高く!楽に最高値で愛車を売却しましょう!

一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。 MOTA 車買取は、この営業電話ラッシュをなくした画期的なサービスです。 最大20 社の査定額がネット上でわかるうえに、高値の3 社だけと交渉で きるので、過剰な営業電話はありません!

【無料】 MOTA車買取の査定依頼はこちら >>

注目の記事

「ル・ボランCARSMEET」 公式SNS
フォローして最新情報をゲット!