バス運転手になりたい方は是非「どらなびEXPO」へ!

2019/12/12 17:00

ステージと資料のコーナーや各社の説明ブースに分かれている

バス運転手専門の就職イベントがあることをご存じでしょうか。試しに検索するといくつかヒットします。東京、大阪、名古屋の大都市を中心に年数回開催されているようです。就職イベント自体の様子が気になる皆さんのために、計48社の出展があったという6月8日(土)に開催されたグランフロント大阪の回に潜入してきました。この就職イベントは、ステージコーナー、資料コーナー、各社の説明ブースの三つに分かれています。今回は関西のバス会社がほとんどでしたが、遠州鉄道、神奈川中央交通、京王電鉄バスグループ、京成バスといった関東勢もブースを構えていました。それだけ人材難だということなのだと思います。求職者に対しても、応募の仕方、受験のノウハウなどを教えてもらえるセミナーセッションもあったので、バス会社に対してはいい人材を採りやすくなるように、求職者に対しては希望の会社に就職しやすくなるように後押しする工夫がされているように感じました。就職活動前に知りたいことがある
特設ステージコーナーでは、バスの運転手はどんなものなのかから始まり、現役運転手や人事担当者によるトークセッションで内情の触り部分を知ることができました。それを聴いて、自分でもできそうだ、やってみようかと思った人向けには続けて、就職活動の仕方を履歴書から細かく教えてもらえるセミナーが行われました。なかなか手厚い。

各社それぞれ特徴をアピール
各社のブースでは個別相談会を開催していました。アピール点を大書きで表示して人目を引いたり、プロジェクターで説明資料を見せたり、現場の映像を流したりとアピールに工夫を凝らしたブースでした。人事担当者と一対一でじっくり話が聞けること、はしごして各社の条件をその場で比較できるのがいいと思いました。案内資料も、一般的な会社案内、給与体系、福利厚生だけでなく、保有車両の紹介、入社してからデビューするまでの教育訓練の日程や内容、キャリアパスについても詳しく記載されているので、ブースを訪問する前にある程度の予備知識を得られるようになっているものでした。人事担当者に会う前にイメージを掴んでおきやすかったです。

大阪になぜ関東から?
以前、会社説明会突撃リポート記事を書いた京成バス(https://carsmeet.jp/2018/07/29/72394/)と関東に住んでいた当時によく乗った神奈川中央交通に話を聞いてみました。共通するのは、地元圏だけでなく全国から広く採用したいという点でした。Uターン、Iターンを狙っているということです。特に京成バスは、2020年にプレ運行を始める東京BRTに向けての人材確保が必要とのこと。余談ですが、京成バスは、一般乗合、連節、ダブルデッカー、高速、観光という全ての種類のバス運転のチャンスがあるおそらく日本で唯一のバス会社だと思いますが、そこにBRTが加われば運転という目線での魅力度としては抜群です。

神奈川中央交通の方は、2019年10月竣工の教習コースと研修施設が売りだとのこと。筆者自身奈良交通系の奈良交通自動車教習所で大型二種免許を取得した経験から、このような自前研修施設が充実していたり、系列教習所を持ったりしている会社もいいと思います。初めてバスドライバーになる人は基礎をみっちり学べますし、経験者は学び直して修正することにもなります。

女性の求職者が少ないことが悩み
一般社団法人女性バス運転手協会という名のブースが気になったので話を聞いてみました。現在のバス業界は、運転手不足や高齢化で慢性的な人材不足に悩んでいるのは知られた話です。女性を積極的に採用したいと思っているものの、2016年度時点でわずか1.7%なのだそうです。このような状況下、女性バス運転手の新たな採用活性などのために立ち上げられたのがこの教会とのこと。女性を積極的に採用したいと考えている会社が多いことは各社の会社案内を見てもよくわかります。しかし、せっかくパンフレットに謳っていても残念ながら狙っている女性に届かないのが悩み。「女性が仕事探すときに、そもそもバス運転手は発想にないし視野にも入っていないので目にされる機会が非常に少ない。そんな女性たちにどうやって情報を届けるのか?が問題なのです」と、担当者はおっしゃっていました。

大型二種免許を取ってから入社するか入社してから取るか
どっちの方がいいのかは悩みどころです。免許をもっていない人には取得費用補助があり、持っている人あるいは経験者にはその代わりに入社祝い金が支給される会社もあるので、そういう会社を選んだ場合は費用負担面では差があまりないでしょう。そのような仕組みがない会社に就職する場合はこの自動車学校のような合宿で取るのもいいかもしれません。ここには労働大臣指定教育訓練講座があるので、対象になる人の場合は受講料の最大20%、上限10万円がハローワークからの給付金が受けられます。大型二種教習車20台、中型二種教習車3台があるので、いろいろな種類のバスを運転してみたい人にもここはいいかもしれません。

余談と考察
息抜き用? にオージ提供の押しボタンモックアップとビリケンさんがいました。ところで、ふと思いました。人手不足の現状では比較的就職しやすい環境にあるでしょう。バス会社は基本的にローカル企業であることを考えれば、会社を選ぶのは住む場所を選ぶこととイコールです。ということなので、バス業界に就職、転職することは転勤場所を自分で自由に選べるサラリーマンとも言えると思います。その時々で好きな土地に住むために、その地にある会社に転職すればいいだけ。こんなことを言うのはもしかしたら不謹慎だし各社に迷惑なことかもしれません。運転手ひとり一人前にするためには多大なコストと時間がかかるのですから。しかし、自身の転職経験から、転職者は転職者自身にもずっとそこにいる生え抜きにもいい刺激や、忘れていた何かを思い出させる機会にもなるものです。それが結果的に運転手の質の更なる向上につながるという考え方もできるのではないかと思うのです。

どらなびEXPOの情報はこちらから。
https://www.bus-dnavi.com/expo/

求職や運転体験会などの情報は、バス会社各社のウェブサイトやハローワークでも見つけられますので、バス運転手に興味のあるかたはそれらをチェックしてみてください。

取材・写真・文:大田中秀一

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