ポルシェが当時考えられる限りのメカニズムを凝縮した魔王「ポルシェ959」【世界の傑作車スケルトン図解】#12-1

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究極のロードゴーイングレーサー

1980年代前半のポルシェが次の時代に照準を定め、当時として考えられる限りのメカニズムを凝縮した魔王が「959」。フェラーリやランボルギーニなど華やかなコスチュームで世間を驚かせたエキゾチックカーたちとは異なり、どこまでも技術陣の純粋な夢を追求したある意味で最もドイツ的なスーパーカーだった。ここに描かれた夢は、その後のポルシェ各車に色濃く反映されている。

ポルシェ959

1:6速MTのシフトレバーの表示は、G、1、2、3、4、5。Gはゲレンデの頭文字だが悪路用という意味ではなく、普通の1速に当たる。高速域を細かく割るためのレシオ配置なので、通常走行はGから発進する
2:速度計は350km/hまで。その右側は、センターデフとリアデフの制御状態を表示する専用のメーター
3:オイルクーラー
4:ダブルウィッシュボーン式フロントサスペンション(各輪に2本ずつのコイルスプリングとダンパー)
5:ダンパー減衰力切り替え(3段階)と、最低地上高の調節(3段階)を手動で切り換えられるスイッチ(高速になると自動的に低くなる)。ただしこれはコンフォート仕様で、100kg軽いロードスポーツ仕様はダンパー調節のみ
6:6速MTのシンクロメッシュは有名なポルシェ式サーボシンクロではなくボーグ&ベック式で、ここから多板クラッチを経て前輪も駆動する。1980年代後半から量産911もこれに倣った
7:ダブルウイッシュボーン式リアサスペンション。(片側1 本のコイル/ダンパーユニットに、もう1本ダンパーが添えられる)
8:ボッシュ製センターロックのマグネシウムホイールはデンロック(タイヤ空気圧チェックシステム)・リム式
9:空冷式インタークーラー
10:空冷式のシリンダーと水冷式のヘッドを組み合わせた水平対向6気筒エンジン
11:低回転・低負荷を受け持つ小径と、重負荷時に働く大径の2基を並べたKKK製ターボ
12:高速でのボディの浮き上がりを抑えるブリッジ型のリアウィング
13:アルミ製のボンネットとドアを除くと、ボディ外板の大半はケブラーとFRP製

PORSCHE 959

■生産年:1985~1988年
■生産台数:329台
■国籍:ドイツ

Specification/PORSCHE 959
■全長×全幅×全高=4260×1840×1280mm
■ホイールベース=2270mm
■車両重量=1350~1450kg
■エンジン種類=空水冷水平対向6気筒+ツインターボ
■総排気量=2850cc
■最高出力=450ps(331kW)/6500rpm
■最大トルク=51.0kg-m(500Nm)/5500rpm
■トランスミッショッン形式=6速MT
■サスペンション形式=前 Wウィッシュボーン、後 Wウィッシュボーン
■ブレーキ=前 ベンチレーテッドディスク、後 ベンチレーテッドディスク
■タイヤサイズ=前 235/45VR17、後 255/45VR17

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