「シトロエン 2CV」は手垢にまみれた思い込みなど最初から無視!【世界の傑作車スケルトン図解】#04-1

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地球のどこでも行けないところはない、あまりにも基本に忠実な「走る犬小屋」

シトロエンが風変わりなのではない。これが当たり前なのだ。手垢にまみれた思い込みなど、最初から無視。何のための、どういうクルマでありたいかだけ純粋に考えたら、ほかの答が浮かばなかったのが2CV。わがまま全部を盛りつけて満漢全席になってしまったクルマ界にこれ以上の清涼剤があるだろうか。いや、ない。

CHARLESTON

1:くるくる巻いて開くキャンバストップ。1956年まではトランクリッドもキャンバス製
2:中段からふたつに折れ曲がって開くサイドウインドー(フロントのみ)
3:前後左右すべて完全平面のウインドーガラス。1964年までは4ライト、それ以降は6ライト(この部分に窓があるということ)
4:簡単なパイプフレームにゴムチューブをかぶせただけのスプリングを渡し、布製のカバーを掛けた、軽量で快適きわまるハンモック式シート
5:リアサスペンション用トレーリングアーム
6:歴史の後半、リアのトレーリングアームに添えられたテレスコピックダンパー
7:2CVの最大の特色である前後関連サスペンションのコイルスプリング(ごく初期はタケノコ形)。閉じられた金属パイプの外筒がフロントのリーディングアームに、内側でスプリングを圧縮する受け皿から中心を通って出たシャフトがリアのトレーリングアームにつながっている。前輪が突起に乗り上げるとこのスプリングを介して後輪が押し下げられ、結果としてフラットな車両姿勢を保ちやすくなる。コーナリングでは外側の前後輪とも沈むのでスプリングが強く圧縮され、スプリングレートが高まってロールに抵抗する。ダンパーは、当初は前後アームの末端近くに取り付けられた慣性式と、アームの根元部に仕込まれた摩擦式の併用だった
8:フロントサスペンション用リーディングアーム
9:最終期にはソリッドディスク化されたが、それまでは一貫して2リーディングシュー式ドラムだったインボードフロントブレーキ
10:ベルト駆動ではなく、クランクシャフトから 直結で回される冷却ファン。 高い信頼性の素となる
11:珠玉の空冷フラットツイン。初期の375㏄から425㏄、最終的に602㏄まで拡大
12:ばっくり大きく開くベンチレーターインレット
13:手動で簡単に光軸を調整できたヘッドライト
14:部材を節約しながら強度をもたせるため、大きな曲面の超薄板で波形にプレスされたボンネット

CITROËN 2CV

■生産年:1948〜1990年
■生産台数:385万8600台
■国籍:フランス

Specification/CITROËN 2CV (2CV6 1982)
■全長×全幅×全高=3830×1480×1600mm
■ホイールベース=2400mm
■車両重量=560kg
■エンジン種類=空冷水平対向2気筒OHV
■排気量=602cc
■最高出力=29ps(21.3kW)/5750rpm
■最大トルク=4kg-m(39Nm)/3500rpm
■トランスミッショッン形式=4速MT
■サスペンション形式=前 リーディングアーム、後 トレーリングアーム
■ブレーキ=前 ディスク、後 ドラム
■タイヤサイズ=125R15

テクニカルイラスト:山田ジロー

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