【海外試乗】「メルセデス・ベンツVクラス」もう商用車ベースとは言わせない!

「ラグジュアリーシート」という豪華内装も

プラットフォームには変更がないので、ボディサイズの変更もなく、現行で話題となった3つのボディ、「コンパクト(日本で言うところのショート)」「ロング」「エクストラロング」は健在。これらのバリエーションが導入されるのも期待したいところだ。そう、Vクラスの魅力は国産ミニバンよりもさらに大柄なボディにあると考えるファンは多いだろうが、エクストラロングで全長5370×全幅1928×全高1880mm。数字以上に見た目のインパクトがすごい。国産ミニバンにはないロング&ワイドなボディがいかにも輸入車らしい、というかメルセデス・ベンツらしい独特の迫力を醸し出している。新型ではそのボディサイズを室内空間にたっぷりと活かし、「ラグジュアリーシート」という豪華内装パターンも用意された。

2列目シートが独立型のキャプテンシートになっているのはもちろんのこと、3列目もまたキャプテンシートが備えられているパターンがあり(ベンチタイプの3座シートもある)、キャプテンシートを選んだ場合、たとえ3列目でもまるでソファのようにしっとり・どっしりしたサイズが最上のくつろぎ空間をもたらしている。2列目はまさにビジネスクラス仕様で、電動シートアジャスターがそれぞれのアームレスト内側に備えられるのはもちろんのこと、オットマンやエアクッション付きのフワフワヘッドレストも完備。さらにSクラス同等のマッサージ機能も付いている。天井にはセグメント最大クラスのガラスルーフを置いて開放感もバツグンだし、後席用の温冷保持機能付きドリンクホルダーは温かいとき赤、冷たいときは青のLEDライトで状態を知らせてくれたりもし、さらに運転席と助手席の間、コンソールボックス内にはミニ冷蔵庫まで用意された。もう、住めるやんレベルなんである。

運転席まわりもデザインや質感が洗練され、かつての商用車感が綺麗に払しょくされている。ただし、ナビゲーションシステムはじめインフォテイメントは「ハイ、メルセデス!」のMBUXがまだ用意されず、一世代前のものに留まった。アダプティブ・クルーズ・コントロールも今のパッセンジャーカーに用意されているステアリングホイール内のスイッチで操作するものではなく、ステアリングコラムから生えたウインカーレバーの下にもう一本備えられたバーを上下してセット/レジューム/オフをさせる機構のもの。とはいえさすがメルセデス・ベンツ。13もの予防安全技術や運転支援システムが新たに搭載されたから、性能的には大幅な進化を遂げていると言ってもいい。そう、大柄ボディーだからこそ、アクティブブレーキアシストなどがVクラスに初めて盛り込まれたのは歓迎したい点だ。

しかし、新型Vクラスのホントの進化は、走りの質感の劇的な向上にあるから困るのだ。ゴージャスな後席も魅力的だけど、実は運転こそが楽しい、んだもの。

今回、エンジンは2L直4ディーゼルターボの設定のみとなる。搭載されるのはすでにCクラスやEクラス、CLSでもお馴染みの「OM654」型で、トランスミッションはメルセデス・ベンツのバンで初となる9速ATに置き換えられた。これによって、継ぎ目のないなめらかな加速と恐ろしいほどのフラットさ、そして静粛性を手に入れたのだ。

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今井優杏
AUTHOR
2019/06/22 14:00

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