「レクサス・デザイン・アワード2019」の入賞作品が発表

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レクサスは1月30日、全世界の次世代を担うクリエイターを対象とした国際デザインコンペティション「レクサス・デザイン・ワード2019」に入賞した6作品が決定したことを発表した。

通算7回目を迎えるこのアワードは、世界65の国や地域から1548点、このうち日本国内からは103点の応募を数え、応募総数は昨年に引き続き過去最高を記録。

入賞作品の選定にあたり、2018年12月に審査会を実施。今回も世界的に著名なクリエイターやデザイナーにより審査が行なわれ、本アワードの審査基準となる3つの基本原則「Anticipate(予見する)」、「Innovate(革新をもたらす)」、「Captivate(魅了する)」をいかに具現化しているか、という点が評価された。

本年度は、テクノロジーの活用によりアイディアを次の次元へと引き上げ、私たちの生活を直接的に向上させうるパワーを持った革新的デザインソリューションが受賞作品として選出。受賞作品のテーマは、海洋汚染の新しいソリューションやエネルギーを再利用するデバイスの開発、災害に適応するデザインなど、環境を背景とした取り組みに関するものが多くを占める結果となった。

レクサス・デザイン・アワード2019の審査員を務めるジョン・マエダ氏は以下のようにコメント。

「今年の応募作品は、私たちがひとつの世界で共生していることや、高い社会意識の必要性を訴えるものが多かった。近年はアナログなデザインとデジタルなデザインの融合により、世界の大きな問題を解決しようとしているデザイナーたちが増加傾向にある。こういった新しい世代を育み、応援し続けることができれば、私たちはよりよい未来を迎えることができるだろう」

1月16日から1月17日までの2日間、入賞者6名はニューヨークのレクサスのブランド体験スペース「INTERSECT BY LEXUS–NYC」においてメンターとのワークショップに参加。ワークショップでは、本アワードのメンター4名により、各作品の完成度をさらに高めるための専門的な指導が行なわれた。入賞者たちはこの刺激に満ちたワークショップを経て「ミラノデザインウィーク2019」までの約3カ月でプロトタイプを制作する。今回メンターとして参加している重松象平氏はワークショップを振り返り、以下のようにコメントした。

「一方的な指導でなく、入賞者たちとデザインを起点に社会の可能性を模索することは貴重な体験だった。他の入賞者に対するフィードバックや、異なる領域のメンターの意見など、あらゆる議論が学びになっていたと思う。単に提出、表彰をする表層的なアワードでなく、アイディアの醸成・育成に力を入れているフォーマットを評価している」

プロトタイプ制作期間中、入賞者はメンター陣からプロトタイプ制作の継続的なサポートを受けることができる。また、完成したプロトタイプは2019年4月8日よりイタリア・ミラノで開催されるミラノデザインウィーク2019のレクサス会場で展示される予定だ。会場では入賞者によるプレゼンテーションと最終審査が行なわれ、プロトタイプ6作品のなかレクサス・デザイン・アワード2019のグランプリが決定される。

選出された入賞6作品は以下のとおり。

●作品名「Algorithmic Lace」
3Dのレースを作る新しいメソッドを用いて製造された、乳房を切除した人のためのカスタムメイドのレース製下着。乳房切除手術後に多くの方々が抱く下着への不快感を取り除き、彼女たちの新しい人生に自信を与える可能性を秘める。
●受賞者:リサ・マークス(アメリカ)
持続可能なものづくりを支援する方法を、手芸とアルゴリズムデザインを組み合わせることで模索するインダストリアルデザイナー。パーソンズ美術大学で美術学修士号を取得。現在、ジョージア工科大学で教員を務める。

●作品名「Arenophile」
“Arenophile”とはさまざまな砂を集め研究する人を意味する。砂漠の砂とガラスなどのさまざまな物質を混ぜ合わせ複合材料を生成し、豊富な天然素材であるが産業活用できていない砂漠の砂の可能性を探る。
●受賞者:レザン・ハソグル(トルコ)
ロンドンに拠点を置くプロダクトデザイナー。ロイヤル・カレッジ・オブ・アート卒。彼女のデザインアプローチはデジタルツールを組み合わせた非常に実践的なものである。自然現象から着想を得た研究と実験に焦点を当て、プロセスや素材を探求することにより、文化的ニュアンスを具体的なオブジェクトに変換する方法を模索している。

●作品名「Baluto」
地震や台風に伴う洪水被害が大きな懸念である低地の解決策として、突然水位が上昇しても居住し続けることができ、ユーザー自身が組み立てられる住宅システムを提供。
●受賞者:ジェフリー・デラ・クルス(フィリピン)
フィリピン、バギオのセントルイス大学建築学部卒業。フィリピンの建築デザインは先住民族の家屋の形状や、材料、構造からインスパイアされたものであると考え、民族建築のさらなる発展を目指し研究を続ける。

●作品名「Green Blast Jet Energy」
航空機が離陸する際に噴射する膨大な風力を収集し、空港で活用が可能な電力エネルギーへ変換する発電装置。
●受賞者:ディミトリー・バラショフ(ロシア)
バウマン記念モスクワ国立工科大学卒業。在学中は工業デザインを専攻し、現職はインダストリアルデザイナー。快適さと合理性を重視し、ユニークで革新的なアイディアを提案する。

●作品名「Hydrus」
沖合の重油流出事故に対する応急回収装置。重油回収にかかる多大な労力と時間を遠隔操作により効率化し、内蔵されたスキマーや分解菌を用いて迅速に海上の油を回収・分解する装置。
●受賞者:シュージャン・ユアン(中国)
アモイ理工学院卒のプロダクトデザイナー。社会に役立ち生活を有意義にするデザインを追求し、まだ世の中にないプロダクト開発に尽力している。

●作品名「Solgami」
太陽光の反射を室内に取り込むことによる照明効果と発電効果を兼ね備えたブラインド。プライバシー保護に加え、その形状に折り紙の幾何学模様を採用することで、都市の居住者に外部環境をより身近に感じさせ、生活に寄り添う装置になることを目指している。
●受賞者:Prevalent ベン・バーウィック(オーストラリア)
社会的空間と空間テクノロジーに焦点を当てている設計会社Prevalentの経営者。先進的なデザインを専門とし、東京大学でフェローとして研究を続け、工学研究科で修士号を取得。現在はシドニー大学で教員として建築学を教えている。

 

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