【嶋田智之のル・マンへの道! ……クルマで向かうだけなんだけど】Part.05

嶋田智之
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 自動車専門誌ル・ボランと当サイトで好評連載中の【月刊イタフラ】番外編。日本時間の6月13日夜にロンドン郊外に降り立ったモータージャーナリストの嶋田智之氏が、スマホだけでリポートする、グランドツーリング紀行もいよいよ大詰めのPart.05に到達。

ハードだった昨日は忘れた

   初夏の頃のフランスは、晴れさえすれば本当に気持ちいい。雲が低いところにあったとしても空は高く、空気はサラッと乾き、陽に当たれば暖かく日影に入れば涼しくて、椅子に腰掛けて空だとか緑だとかを眺めてると、このまま何十年か過ぎちゃって自然に息を引き取っちゃってもいいかなー、なんて思えてきちゃうほど。

  ノルマンディ地方の海沿いは曇りがちの雨降りがちという印象があって、南仏生まれの友人は「あんなところに住んだら半年で鬱になるよ……」なんていってたけど、ツアー2日目のオンフルールは綺麗に晴れて、ハードだった昨日を忘れさせてくれるほど。とはいえ、エナジーチャージは必要だから、日本から持ってきたいただきモノの「ドライ・レモン」をクチに放り込んでからスタート。

  今日の午前中の相棒は、だからアストン・マーティンDB11ヴォランテに。だってさー、こういう日のためのオープンカーでしょ?

  ヨーロッパのこういう気候の中、美しい景観に富んだ高速道路や緑の中をうねっていくワインディングロードを走ると、こっちの人達がなぜ屋根のないクルマが大好きなのか、本当によくわかる。身体でわかっちゃう。クルマのドライビングも天気の気持ちよさも風景の美しさも、全てナマで満喫できるのがコンバーチブルだから、だ。

  今日はコンボイ走行だから全開! ってわけにはいかないこともあるけど、フツーに走ってるだけで気持ちいいから、そう不満でもない。こういうときにはDB11ヴォランテのV8ツインターボは低速域からしっかりトルクを提供してくれるからとても楽だし、その力強さが心地好い。踏み込めば弾けるようなサウンドもこの領域では静かに唸ってるくらいで、優雅な気分を邪魔しない。

  それでもこっちのジャーナリスト達は基本的にペースが速いというか、ときおり気でも違ったのかと思うくらい飛ばすから、そういうときにはキッチリとついていかないといけないわけで……。でもね、このクルマだと楽勝なのだよね。サーキットに持ち込んだらまた少し違うのだろうけど、ワインディングロードではザ・スポーツカー! の新型ヴァンテージにもそれほど苦もなくついていけちゃう。ハンドリング、抜群にいいのだよねぇ。ホントによく曲がる。綺麗に曲がる。気持ちよく曲がる。こういう二面性がたまらなくいいのだよね。やっぱ個人的なベストDB11は「ヴォランテ」かなぁ……。

  そんなこんなで昼食を挟み、午後には西川さんドライブの新型ヴァンテージで「ル・マン」まで移動。ヴァンテージはあくまでもザ・スポーツカー! なので、低速域での乗り心地もハードだし、エンジンのサウンドももう少しダイレクトに伝わってくる。これはこれで魅力的だけど、きっちり住み分けができていて、DB11はV8の方がオールマイティに使えるのは間違いない。日常的にアストンを転がすのであればDB11だなー、ってあらためて感じたのだった。

  これはオマケのカット。DB4とDB6が並んで給油してるところなんて、見たことないでしょ? もちろん僕も。それは各国の同業さん達も同じだし、その場に居合わせた人達も同じらしく、みんなカメラやスマホを向けてパシャパシャ写真を撮ってた。こっちの人達って老若男女問わず、クルマ、好きだよねー。何度手を振ってもらったことか。嬉しいよね、そういうの。

まだまだ旅は続きます。Part.06にも乞うご期待!

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