12月5日、BMWグループとチェコ共和国政府、カルロヴィ・ヴァリ州政府は、チェコ共和国の首都プラハにおいて、同国内にプルービング・グラウンドを新たに建設すると発表した。
BMWグループにとって初となる東ヨーロッパの開発拠点となる新しいプルービング・グラウンドは、ミュンヘンのR&Dセンターから2時間半でアクセスできる、ドイツとの国境に近いカルロヴィ・ヴァリ州ソコロフに、数億ユーロを投資して建設される予定。敷地面積は約500ヘクタールで2020年代の早い時期にオープンする。ここでは電動駆動技術やデジタル技術、自動運転技術といった次世代モビリティ技術に関する試験が行われる。
BMWグループは、ミュンヘン近郊のアシュハイムやフランスのミラマス、スウェーデンのアリエプローグにも開発拠点を持っているが、既に多岐にわたる膨大な試験を行うためにはキャパシティが十分ではないため、数年前からドイツや近隣諸国で最適なロケーションを探していたという。
BMW上級副社長のDr.ヘルベルト・グレーベンクは、プラハでの発表の席に於いて次のように語っている。
「BMWグループは、技術分野における先駆者です。我々はイノベーターとして、顧客に最高の、最もエモーショナルなモビリティ体験を提供し、人とクルマ、サービスの間にデジタル技術による繋がりを作り出します。ソコロフに計画している開発拠点では、電動化技術やデジタル技術、自動運転技術−例えば支援システムの安全性試験−といった画期的なテーマの開発を引き続き行います。東ヨーロッパに我が社にとって初の開発拠点をオープンすることは、数百人の新たな雇用を生み出し、我が社の歴史におけるマイルストーンになります」
また、チェコ共和国のトマシュ・ヒューナー産業貿易大臣は、「チェコ共和国政府とBMWグループは、今日発表したカルロヴィ・ヴァリ地域における未来の自動車技術のための新しいプルービング・グラウンド建設の投資に関する共同合意を履行する準備をしている。チェコ共和国政府はすぐに専門分野の草案を作成する。産業貿易省はこのような高度な専門職を生み出し、チェコ経済に高い付加価値をもたらす投資を歓迎している」とコメントした。
市場のグローバル化と技術の高度化・複雑化により、自動車メーカーにとって開発能力は今後ますます重要になる。BMWも東欧チェコに将来技術の開発拠点を新設し、未来に向けて基盤強化を図る。
レポート:竹花寿実 T.Takehana(Kimura-office)
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