動力性能は約10%、燃費は約20%向上
12月6日、トヨタは「いいクルマづくり」の構造改革「Toyota New Global Architecture(TNGA)」に基づく新型パワートレインを発表した。トヨタによれば、軽量・コンパクト化、低重心化、エンジンの高速燃焼、トランスミッションの多段化・高効率化など基本性能を徹底的に見直すとともにモジュール設計を行っているとのこと。新型パワートレインによって、動力性能を約10%向上させながら、燃費は約20%向上させることができるという。
パワートレインの核となるエンジンは新型2.5リッター直4直噴ガソリンエンジン。通常車用とハイブリッド車用が用意されるが、それぞれの熱効率は40%と41%で世界トップレベルを達成している。同時に緻密な制御による高レスポンス化や全速度域での高トルク化も実現している。
組み合わされるトランスミッションは新型の8速および10速ATで、ギアのかみ合い時のエネルギーロス削減、クラッチの摩擦材形状の最適化による約50%の損失トルク低減を達成。8速はFWD用、10速はFRプレミアム車への適用となる模様だ。
この新型エンジンに合わせ、2.5リッターエンジン用トヨタハイブリッドシステム「THS II」も一新。さらに、新たにFR車用の高性能「マルチステージTHS II」も開発、ハイブリッド車の走りのイメージを一新する高い発進加速性能とダイレクト感あふれる走りを実現、高速走行時でもエンジンの間欠運転を可能にすることで高速燃費も向上させているという。
トヨタは2021年までの5年間で、今回発表された2.5リッターを含めて9機種17バリエーションのエンジン、CVTを含む4機種10バリエーションのトランスミッション、6機種10バリエーションのハイブリッドシステムを投入するとしている。その第1号は、デトロイトショーでの発表が予定されている新型トヨタ・カムリとなるのではないかと目されている(タイトル写真は北米仕様の現行モデル)。
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